崎門学の先人を偲ぶ ― 京津の史蹟を歴訪〔2月22日~24日〕

2月22日から24日にかけ、崎門学研究会・大アジア研究会の合同企画として、京都・大津を訪問した。

2月22日、坪内隆彦顧問が維新政党・新風の現代日本学講座で『GHQが恐れた崎門学~戦後日本超克の思想的一起点~』と題して講演を行った。講演要旨は以下の通り。

崎門学は日本の国体、歴史、生き方を教える、江戸時代山崎闇斎によって創始された学問である。崎門学の特徴は易姓革命を否定したところにある。また、闇斎が創始した垂加神道は祖神の霊と自己の霊とがひとつながりの生命の流れの中にあることを重視した。

闇斎、水戸光圀、山鹿素行という国体思想の創始者たちがみな同年代なのは興味深い。

浅見絅斎の『靖献遺言』は中国の忠臣の事跡をおさめたものだが、絅斎が靖献遺言を講義するときは、楠公など日本の忠臣にも引き付けて論じていた。

崎門の本旨は天皇親政であって、それを戦後焚書したのがGHQだ。近藤啓吾先生が「闇斎を紙の上に求めるのではなく、みずからの身に求めなければならない」というように、崎門の精神は研究だけではなく実践されなくてはならない。安倍政権に代表される、財界の意向ばかりで国としての発想がない、「いまだけカネだけ自分だけ」の政治を改めなければならない。

23日は崎門学研究会・大アジア研究会同人で大津史跡巡り。梅田雲浜湖南塾址碑、五本桜墓地の若林強斎、川瀬太宰とその妻・幸の墓、大津事件の碑(露国皇太子遭難地の碑)、御上神社、赤穂義士の一人近松勘六旧邸、弘文天皇陵を訪問。

24日は、同じく崎門学研究会・大アジア研究会同人で京都御所、下御霊神社を訪問。下御霊神社では「山崎闇斎関係資料展」を開催しており、山崎闇斎の書簡等、同神社が所蔵している資料を拝観した。

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