中共の人権弾圧に抗議する国際的連帯行動 ― 東都でResist China 日本(10月1日)

1949年10月1日、中華人民共和国の建国が毛沢東によって建国された。それから71年、漢民族主導の共産党政権はチベット・南モンゴル(内モンゴル)・ウイグル(東トルキスタン)において少数民族抹殺政策を取るばかりか、イギリスとの協定で維持すると公約した香港の一国二制度を実質的に廃止し、さらには周辺諸国に対する侵略の意図を露わにしている。

こうした中国の覇権主義に抗議すべく、10月1日午前、衆議院第一議員会館においてResist China 日本が開催された。これはニューヨークに本部を置く世界最大のチベット支援団体「SFT(Students for a Free Tibet)」の呼びかけによるもので、36カ国の市民団体により88箇所で行われたという。

チベット・東トルキスタン・南モンゴル・香港・台湾・韓国・カンボジア・日本の国旗が並んで掲げられた壇上で、参加した衆参の国会議員や各民族・各国家の代表が中国の脅威を語り、国際的連帯の必要性を説く。なお、出席した国会議員は、自民党および日本維新の会所属の議員のみで、立憲民主党や共産党は言うに及ばず、国民民主党や公明党に所属する議員は一人も見られなかった。各民族や・各国家の代表からは中国の侵略に関する生々しい証言がなされた。配布された日本ウイグル協会発行の資料によれば、日立製作所・ジャパンディスプレー・三菱電機・ミツミ電機・任天堂・パナソニック・ソニー・TDK・東芝・ユニクロ・シャープ・MUJIといった我が国を代表する企業が中国に建設した工場で多数のウイグル人が強制的に働かされている疑いがあるとのこと。

最後に、主催者を代表して、石井英俊氏(自由インド太平洋連盟副会長)が以下の声明文を読み上げ、参加者一同の拍手によって採択された。

現在、中国政府による、自由、民主主義、人権、そして民族自決権を全く認めない弾圧政策は激化の一途をたどっています。自由な言論や平和的な政治行動を求めたに過ぎない人々が、逮捕、拷問、時には殺害されています。ノーベル平和賞を受賞した劉暁波氏は獄中で亡くなり、民主化を求めた天安門事件は歴史から抹殺され、民主運動家、人権派弁護士、法輪功修練者などの中国人が次々と投獄されています。

そして、中国における各民族は、事実上の植民地状態に置かれ、そこでは民族抹殺政策が繰り広げられています。チベットにおいてはダライ・ラマ法王は亡命を余儀なくされ、伝統的なチベット仏教寺院は破壊され、120万ものチベット人が犠牲となりました。ウイグル(東トルキスタン)では、全土が事実上強制収容所と化しており、百万単位の無実の人々が精神的、肉体的な拷問を受け、イスラム教信仰もウイグル人としての民族意識もすべて禁じられています。南モンゴル(内モンゴル)では、文化大革命時代にモンゴル人へのジェノサイドが行われ、同時に中国人が入植、すでに中国人の人口比率は8割を占めています。そして2020年9月からは、教育機関におけるモンゴル語の抹殺政策が始まりました。

香港は昨年から、民主主義と、中国政府自身が国際的に約束した一国二制度を護ることを求めて、幅広い市民や学生が戦い続けてきました。その姿は国際社会に深い感動と共感を与えましたが、現在中国政府は香港国家安全法を施行、香港をチベット、ウイグル、南モンゴルと同じ支配下に置こうとしています。

中国政府による人権侵害やプロパガンダは国境を越えて及んでおり、各国政府や企業、国際的な機関、そして報道機関に対しても、時には暴力、時には経済的な影響力を行使して、中国政府が行っている残酷な弾圧を隠蔽しようとしています。そして、4月の韓国選挙に見られたように、最新鋭のデジタル技術を利用した民主主義国家に対する内政干渉や侵略行為によって、民主主義を危機に陥らせると共に、北朝鮮、カンボジアなど世界の独裁体制を支えることで、人権問題をより悪化させています。同時に中国政府は、東シナ海、南シナ海などへの軍事的覇権主義、台湾への圧力、一帯一路の名の下での世界支配の野望を隠そうともせず、世界平和に多大な脅威を与えています。

今こそ私たちは意見や立場の相違をこえて、中国政府に対し、その弾圧政策と覇権主義、そして各民族に対する植民地支配、民族抹殺政策を停止させるために団結せねばなりません。私たちは、自由、民主主義、人権、民族自決権の価値を共有するすべての政治家、団体、報道機関、そして市民の皆様に、このResist China日本集会への連帯を呼びかけます。

2020年10月1日 Resist China日本集会参加者一同

我々の念願するところは、「八紘一宇」即ち世界各国が道理に基づき共存共栄することである。かつて、先人たちは、コロンブスやマゼランに端を発する白人キリスト教国家による世界制覇の非望を打ち砕くべく大東亜戦争で死闘を繰り広げた。そして、今度は、中華思想を奉じる漢民族主導の共産党政権の非望を打ち砕くべく同志を募って戦い抜かねばならない。〔東山邦守〕

関連記事

  1. 「明治の日」制定に大きな一歩 ― 祝日法改正案の原案が固まる〔12月13日〕

  2. 万葉集と日本文化 ― 東京で民族文化研究会例会〔9月8日〕

  3. 近代日本と満洲 ― 第57回国体文化講演会〔3月15日〕

  4. 「革命」は現在進行形である ― 東京でフランス革命を見直す国際シンポジウム〔7月13日・14日〕

  5. 「国体」の実践 ― 国体学講座(第6期)最終講〔2月23日〕

  6. 御召列車がなくなる?―行幸啓における列車などの貸し切りを止めることを検討していると報道〔12月15日…

  7. 吉田松陰「留魂録」を読む ― 千葉で第一回・浦安日本塾が開講(6月27日)

  8. 台湾に残る日本精神 ― 拳骨拓史氏が千田会で講演〔6月23日〕

  9. 早稲田と愛国 ― 東京で民族文化研究会東京地区第23回定例研究会〔11月17日〕

今月の人気記事

  1. 登録されている記事はございません。




PAGE TOP