「神皇正統記」・岡倉天心・水戸学 ― 先人たちの足跡を辿る〔7月6日~7日〕

7月6日から7日にかけて、崎門学研究会と大アジア研究会は共同で「水戸・土浦史跡巡り」と題して一帯の崎門学及び大アジア主義関連の史跡を訪ねた。

まず、つくば市の小田城へ。小田城は北畠親房が『神皇正統記』を書き始めた地として知られており、親房の業績は崎門学と縁が深い。小田城は南朝方として立ったが、多勢に無勢で落城。親房は逃げていくことになる。いま小田城を訪れると、当時の面影を残しつつ公園として整備されている。小田城は城というより武家屋敷跡という感じで、これで北朝方の猛攻を防げたのだろうかと思うくらいの場所であった。小田城跡には「小田城跡歴史ひろば」という展示室も設けられており、そちらの見学も行った。

続いて、筑西市の関城跡に移動。関城は親房が小田城を追われた後に逃げてきた土地である。『神皇正統記』はここで完成した。関城も北朝方の猛攻を受け、城主の関宗祐・宗政親子は戦死、親房はさらに落ち延びていくことになる。関城跡は碑と城主の墓があるのみで往時の姿を窺うことはできなかったが、親房らに思いを馳せた。

その後、関城で親房らとともに戦った中村経長の末裔である中村勝美氏の自宅を訪問。勝美氏の祖先は、「関城跡」の重要文化財認定(昭和九年)に尽力した中村宝水である。宝水ゆかりの史料を拝見した後、勝美氏に大宝城跡など南朝関連の史跡を御案内頂く。

勝美氏と別れて水戸駅に向かい、元衆議院議員の福島伸享氏と懇談。水戸学、崎門学の話等に花を咲かせた。

水戸市内で一泊した翌朝は北茨城市の五浦に足を延ばし、天心記念五浦美術館と六角堂を訪ねる。晩年の天心が思索を深めた地である五浦には、「アジアは一なり」と刻まれた有名な碑がある。

水戸駅に戻り、福島氏から御紹介頂いた藤田和久氏の案内により水戸学関係の史跡を訪問。訪問場所は以下の6ヶ所。①弘道館 ②回天神社 ③常磐共有墓地(藤田幽谷・東湖墓) ④常磐神社(東湖神社・三木神社) ⑤妙雲寺(武田耕雲斎墓) ⑥本法寺(会沢正志斎墓)

様々な歴史の現場を訪ねることができ、非常に有意義な2日間であった。

〔小野耕資〕

 

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