五月二十三日、第十一回「尊皇討幕のバイブル、『靖献遺言』を読む会」を開催した。今回は新型コロナウイルス感染拡大の状況下であることから、skypeを活用したリモート勉強会となった。
今回は前回に引き続き謝枋得についてである。
謝枋得はあくまで宋朝の臣下として死に、元に屈することはなかった。それは「忠臣たるものは二君に仕えず」という信念によるものであった。宋朝は中国史の中でも屈指の儒学に力を置いた王朝であったが、それは形式論に流れ、知識としては知っていても、人倫を体現する人は少なくなっていた。そのため力で優勢な元朝に屈する人が多く、滅びることとなった。
《志士の名言:謝枋得編》
◎「豈某の逃走を憂うるならずや。某は是男子、死なば即ち死なんのみ。不義の為に屈するべからず。なんぞ必ずしも逃走せん。」
(それは拙者が逃走することを恐れてのことであろうが、拙者は男である、殺すならば殺せ、不義のために屈するものではないから、逃走など致すことはござらぬ。)
次回も引き続き謝枋得を輪読する。(愚泥)