忠臣たるものは二君に仕えず ― 『靖献遺言』を読む会〔5月23日〕

五月二十三日、第十一回「尊皇討幕のバイブル、『靖献遺言』を読む会」を開催した。今回は新型コロナウイルス感染拡大の状況下であることから、skypeを活用したリモート勉強会となった。

今回は前回に引き続き謝枋得についてである。

謝枋得はあくまで宋朝の臣下として死に、元に屈することはなかった。それは「忠臣たるものは二君に仕えず」という信念によるものであった。宋朝は中国史の中でも屈指の儒学に力を置いた王朝であったが、それは形式論に流れ、知識としては知っていても、人倫を体現する人は少なくなっていた。そのため力で優勢な元朝に屈する人が多く、滅びることとなった。

《志士の名言:謝枋得編》
◎「豈某の逃走を憂うるならずや。某は是男子、死なば即ち死なんのみ。不義の為に屈するべからず。なんぞ必ずしも逃走せん。」
(それは拙者が逃走することを恐れてのことであろうが、拙者は男である、殺すならば殺せ、不義のために屈するものではないから、逃走など致すことはござらぬ。)

次回も引き続き謝枋得を輪読する。(愚泥)

関連記事

  1. 正定事件から宮沢俊義まで ― 昭和12年学会第4回公開研究会〔4月20日〕

  2. 法案の早期提出を―請願署名百万達成!〈明治の日法案提出促進院内集会〉〔10月30日18

  3. 護衛艦の雄姿 ― 蒲郡まつりに2隻が来航〔7月28日〕

  4. 真の気概とは ― 東都で崎門学研究会〔2月15日〕

  5. 天皇論の形而上学 ― 東都で歿後49年・三島由紀夫氏追悼の集い「憂国忌」〔11月25日〕

  6. 東京裁判の再検討 ― 東都にて王権学会の特別研究会〔10月3日〕

  7. 万葉集と日本文化 ― 東京で民族文化研究会例会〔9月8日〕

  8. 崎門学の先人を偲ぶ ― 京津の史蹟を歴訪〔2月22日~24日〕

  9. 真の相互理解 ― ベトナムフェスティバルと拳骨拓史氏インタビュー〔6月8日〕

今月の人気記事

  1. 登録されている記事はございません。




PAGE TOP