尺八から元号まで ― 京都で民族文化研究会〔4月20日〕

平成31年4月20日午後、貸会議室オフィスゴコマチ(京都市)にて、民族文化研究会関西地区第12回定例研究会が開催された。

報告者は、中村龍一氏と半木糺氏。

まず、中村氏が「日本音樂を私達の生活に取り戻すために(第九囘) ― 尺八樂」と題し、尺八楽の沿革を概観した。また、近代以降の「新日本音楽運動」や「新邦楽」といった邦楽復興運動における尺八楽の現代化の試みも紹介された。

続いて、半木氏が「『元号』をめぐる戦後思想史の一断面:葦津珍彦・上山春平の対論から考える」と題し、元号をめぐる葦津珍彦と上山春平の論争を考察した。この論争は、元号法制化を主張する葦津に、上山が反対論を提起したことから開始された。上山は、現行憲法下では元号の制定主体は内閣にならざるをえず、元号法制化によって元号が皇室から乖離しかねないとし、法制化せず慣習として継続すべきと批判した。一方で、葦津は、上山の批判を大筋で認めつつ、慣習では元号が風化するとし、政府内でも元号不要論が燻る情勢下で、法制化による安定は急務だと主張した。この論争は、戦後における元号の変化のなかで、いかに元号を擁護するかという問題を巡るものであり、現代でも大きな意義がある。

今回も、活発な議論が交わされ、盛会だった。

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