三島精神の回顧 ― 東京と福岡で憂国忌〔11月23日/25日〕

昭和45年11月25日、作家の三島由紀夫が、陸上自衛隊の市ヶ谷駐屯地に立て籠った後に自決してから本年で48年目。祖国の革正を訴えた三島の精神を継承すべく、本年も各地で「憂国忌」が行われた。

11月23日、筥崎宮参集殿(福岡市)にて、福岡黎明社主催による「第48回福岡憂国忌」が開催され、およそ一五〇名が参列した。

筥崎宮神職による神事に続き、遺書朗詠、檄文朗読が行われ、歴史作家の浦辺登氏が「三島由紀夫と西郷隆盛」と題して記念講演。三島由紀夫にボディビルを指導した故・玉利齊氏への取材を通じてわかった三島の西郷への思いについて、資料を示しながら解説した。

また、主催者から二年後の歿後五十周年に向けて「義挙五十周年プロジェクト」と題して、楯の会義挙に関する啓発活動を行なっていく方針が示された。〔本山貴春〕

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11月25日午後、星陵会館(東京都千代田区)で三島由紀夫研究会の主催により、第48回「憂国忌」を開催。本年は「明治百五十年」ということで、明治末から大正初めを舞台とする『春の雪』を中心とした催しとなった。玉川博己氏〔同会代表〕の挨拶に引続き、村松英子・えり親子が『春の雪』および『天人五衰』の名場面を朗読。

その後、「『春の雪』をめぐって」と題するシンポジウムが行われた。上島嘉郎氏(『正論』前編集長)のコーディネートにより小川榮太郎・富岡幸一郎・松本徹の三氏が『春の雪』に止まらず『奔馬』・『暁の寺』・『天人五衰』を合わせた『豊饒の海』四部作について活発な議論を展開。近代的自我を相対化する唯識思想の意義や三島の死と阿頼耶識を巡る問題など、刺激的な問題提起がなされた。

シンポジウム終了後、日本学生同盟OBである中西哲氏〔参議院議員〕が「憲法改正の時が来た」と題して追悼挨拶。

最後に、全員で「海ゆかば」を斉唱して閉会した。

会場を移して行われた懇親会では、金子編集長が挨拶に立ち、「明治百五十年」の原点に立ち返るべく「明治の日」を制定する必要性を強調。

また、本誌執筆者の本山貴春氏も「福岡憂国忌」の主催者を代表して挨拶した。〔M・K〕

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