令和2年1月23日、福岡市内で有志により三島由紀夫読詠会が開催された。三島没後50年を記念して毎月開催されているもので、今回は代表作の一つである『潮騒』が題材となった。同作は実に5回にわたって映画化されており、三島文学の中でも特に親しまれている。
主催者の石原志乃武氏(心育研究家)は、「この作品はそれ以前の作品にはない特徴があり、三島文学の新境地となる作品となった。人間の嫌らしさが殆ど描写されておらず、文壇でも議論を呼んだ。『潮騒』執筆を契機に、三島は自己改造を目指したのではないか」などと解説した。
初参加者の一人は、「このような美しい文学に触れることで、改めて日本語の美しさを堪能したいと思った」と述べた。〔MT〕