10月11日、台風19号が接近する中、新宿にて第48回国体思想研究会が開催された。
8月から始めた『吼えろ日蓮』の輪読も、今回で3度目。同書は、若き日の里見岸雄博士が「形而上学的権威に対する所謂religious faith」を批判し、「日蓮の思想を、可能なる發展的理解に於て再現」しようとしたもの。出席者が順番に一文一文を輪読し、仏教の専門用語を始めとする難解な表現については、金子編集長が作成した用語集を確認しながら丁寧に読み進めている。
今回は、第一章「序説」の二「日蓮主義者とマルクスボーイとの問答」を中心に輪読。そこでは、伝統教学を振り翳す日蓮主義者に対して、マルクスボーイは現実社会に目を向けよと声高に主張している。これは日蓮主義にかかわらず、思想を重視する者の陥り易い過ちである。