8月23日午後、早稲田奉仕園(東京都新宿区)にて、民族文化研究会の東京地区第25回定例研究会が開催された。コロナ禍のため、会長の輿石逸貴氏(弁護士)は静岡県からリモートで参加。
報告者は、同会顧問の金子宗徳氏(本誌編集長)と同会会員の渡辺剛氏。
金子編集長の報告は、「日本仏教における聖徳太子」。歴史書で語られた聖徳太子の生涯を確認した上で、仏教の基本的な概念を確認しながら『三経義疏』と「十七条憲法」の性格を説き、後者については里見岸雄の遺著『聖徳太子』における解釈が紹介された。
渡辺氏の報告は、「歴史家としての天皇陛下」。今上陛下の御研究について大学時代の指導教員や御著作目録などを踏まえながら確認し、陛下の御著書『水運史から世界の水へ』(平成31年)を概観。「水」・「水運」・「水害」にまつわる歴史の研究・発信を通じて日本・世界に貢献しようとする陛下のお気持ちが紹介された。