令和最初の海の日である7月15日に、文京シビックで国際安全保障学者の潮匡人氏による講演「激変する安全保障」が千田会の主催で開催された。以下に要旨を紹介する。
海洋国家の我が国は、大陸勢力との関係で安全保障を考えていかなければならない。米朝関係は、北朝鮮の核に左右されているが、我が国の防衛白書は、核小型化の可能性を「否定できない」「可能性もある」「可能性がある」と微妙に表現を修正してきた。おそらく今夏に出る最新版の白書では「核小型化の実現に至っている」と書かれるだろう。「空母いぶき」の原作(漫画)に「協力」(監修)しているが、私が関わっていない映画は、中国が日本と東亜連邦の紛争を調停するなど、原作と異なった描写がある。我が国のタンカーは本来、米海軍でなく、我が国の自衛隊が守る必要があり、安全保障に関する情報収集と法整備が必要である。平成は大正と似ている。令和の時代は、昭和と同様、激動の時代となるだろう。今回のホルムズ海峡での日本タンカーへの攻撃は、その兆しとも言える。
〔千田会事務局・渡辺雅仁〕